昨日は「弁護士マーケティングは「2ステップ」が基本」について話しました。
まだ読んでいない方は、上記リンクの2ステップマーケティングの記事を読んでください。
2ステップマーケティングを理解していないと、今日の「電話受付が最強の理由」が理解できない場合があります。
見込み客に手を挙げさせる
2ステップマーケティングの基本は、1ステップ目で見込み客に手を挙げさせる点にあります。
見込み客に手を挙げさせるってどういうこと? と思った方もいると思います。
訪問販売や電話セールスは、手を挙げていない見込み客に商品購入を勧めてきます。
一度付き合いのある不動産会社や証券会社なども、こちらが望んでもいないのにいい出物がありますなど、勧めてくる場合があります。
これは営業です。マーケティングではありません。
マーケティングは、お客の方から「その商品に関する情報をもっとください」と言わせることが重要になります。
「見込み客に手を挙げさせる」ということは、こちらから押し売りするのではなく、お客に「その商品をください」と言わせることなのです。
無料相談を受けてみませんか
弁護士マーケティングの1ステップ目は簡単に言うと「トラブルを抱えお悩みですか。当法律事務所の無料相談を受けてみませんか」というオファーを見込み客に投げかけ「無料相談を受けさせてください」とお客に手を挙げさせることが目的となります。
そこで無料相談のオファーを強力するために、相談実績数・お客様の声・解決事例・弁護士キャリア・事務所の規模など、アピールできる情報をホームページに載せるのです。
さて、ここからが本題です。
お客に手を挙げさせる方法にもいろいろあります。
Webで法律相談の予約をさせる。電話で予約させる。
あなたはどちらも一緒だと思いましたか。
むしろWebで予約させた方がお客にとって便利だし、こっちも自動化できて効率的じゃないか。と思いましたか。
Web予約が悪い訳ではありません。
ただし、弁護士マーケティング研究会代表の私としては、電話受付を強くおススメします。
テレビショッピングの例
いまはコロナの影響でオペレーターが揃えられなく、電話の待ち時間が長くなり機会損失が発生するため「Webからも注文できます」と付け加えることがありますが、テレビショッピングの基本は電話受付です。
この電話受付の話を聞く前に「弁護士選びと情報の非対称性」の記事を読んでください。
ではなぜ電話がいいか、という話に戻ります。
テレビショッピングでなぜ電話かというと、買おうと思っているお客に、Webから注文して、となると、もう1ステップ必要になります。
注文画面にはいろいろな補足の説明を書いて読んでもらわなければなりません。
Webで購入するときに、待てよ、他の量販店はいくらで売ってるのか、など寄り道される可能性もあります。
ですから、気持ちが変わらない前に、早く電話を掛けてきて欲しいのです。
コントロール
また、電話がいい理由は、実はこの理由が最大の理由になるのですが、それは「電話の場合、こちらがコントロールできるから」です。
Webの場合はお客が自分で入力し、確認し、注文ボタンを押します。
電話の場合は、オペレーターが話をコントロールし注文までもっていきます。
その過程で、お客の質問に答えたり、必要事項を説明しお客に納得してもらいます。
お客はオペレーターにコントロールされ注文しているのです。
この「お客をコントロールできる点」が、電話受付の最大のメリットになります。
無料相談の予約なら
無料相談は何ためにするのでしょうか。
見込み客を捕まえるため、ですよね。
では受任できないような事案の無料相談は受けるべきでしょうか、受けないべきでしょうか。
様々な意見はあると思いますが、私は受任できないような事案なら相談は受けるべきではないと思います。
なぜなら、受任できないような事案なのに、第三者的な法的な立場で無責任に回答するのはいかがなものかと思うからです。
電話受付ならこちらがコントロールできますので、体よく断れます。
受任につながりそうな内容なら、コントロールしながら、簡易診断や面談相談などに誘導できます。
このようにハンドリングできる点が電話受付のよいところです。
また、この方が、早めに相談を受け付けてもらえるかどうかわかりますので、お客にとってもメリットがあります。
断る準備をしておく
電話で無料相談を断るとお客がキレだすんじゃないか、と心配する方もいますが、断り方は十分に注意する必要があります。
ですから、断る場合のパターンをいくつか事前に準備しておく必要があります。
受け答えのトークスクリプトを作っておくとよいでしょう。
例えば「そのような問題でしたら、第3火曜日に〇〇市役所で無料法律相談をしていますので、そちらにご相談された方がよいかと思います」など、バッサリ切るのではなく、お客に寄り添いながら無料相談先を知らせるのがよいと思います。
基本的にお客に手を挙げさせたら、いつまでもお客にコントロールさせるのではなく、こちらがコントロールしていくのです。
法律事務所「無料相談しています。(無料相談を希望する人は)お気軽にお問い合わせください」
見込み客「私の場合、無料相談を受け付けてもらえますか」(ここが大事、お客にお願いさせている)
あとは事務所側でコントロールし話を進める。
Web予約だと、無料相談に来るまでどんなお客かわかりません。
またお客は、いつまでも自分がお客だと思っている人がいます。
電話受付なら、電話の段階で気に入らないお客や受任につながらない事案は体よく切れます。
その方がお客にとっても事務所にとってもメリットがあります。
電話受付ならそれが可能です。
無料相談は、受任できそうな事案、受任してもよさそうなお客に絞って丁寧に行う方がよいです。
ですから、こちらでコントロールできる電話受付を強くススメますし、最強だと思っています。
この記事が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。
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今後とも弁護士マーケティング研究会をよろしくお願いいたします。